この記事では、映画『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』を鑑賞した感想を書いています。
ネタバレを含んでいるので、「具体的な内容はまだ知りたくない」という場合は、あらすじまで読んで戻るボタンを。
『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』を観た個人ブログの映画レビューを読んでみたい場合は、先に進んで読んでみてくださいね。
映画『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』の基本情報
作品名 | 『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』 |
英題 | My tomorrow,Your yesterday |
原作小説 | 『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』 |
著者 | 七月隆文 |
出版社 | 宝島社 |
映画監督 | 三木孝浩 |
脚本 | 吉田智子 |
音楽 | 松谷卓 |
撮影 | 松谷卓 |
主題歌 | 「ハッピーエンド」back number |
配給 | 東宝 |
製作国 | 日本 |
タイプ | 邦画 |
上映時間 | 111分 |
公開日(日本) | 2016/12/17 |
映画『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』の登場人物・キャスト
登場人物 | キャスト |
---|---|
南山高寿 | 福士蒼汰 |
寿愛美 | 小松菜奈 |
寿愛美(幼少期) | 川北のん |
寿愛美(中学生時代) | 清原果耶 |
上山正一 | 東出昌大 |
林 | 山田裕貴 |
南山たかもり | 大鷹明良 |
南山えいこ | 宮崎美子 |
映画『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』のあらすじ
京都の美大に通う南山高寿は、通学電車で運命的に出会った福寿愛美に一目惚れする。
初対面で勇気を出して声をかけ、再会を願う高寿。
しかし、彼女の意外な反応は、突然の涙となって現れたのだった。
その涙の背後には想像を絶する秘密が隠されていた。
二人は急速に親密になり、交際を始めるが、愛美が涙を流すたび、高寿は彼女の不思議な振る舞いに戸惑いつつも、深まるばかりの愛情を感じていく。
二人の関係は誰もが羨むほどに順調に見えたが、初めてのキスの日、高寿は愛美から衝撃の秘密を明かされる。
突如として彼らの運命は、思いもよらない方向へと進み始める。
映画『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』の予告編動画
『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』は、時を超えた愛の力と、運命に立ち向かう若者たちの切なくも美しい物語を描いています。
映画『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』の感想
映画『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』は、ただの恋愛映画という枠を超えた、時間と愛の深い絆を描いた作品です。
京都の美しい風景を背景に繰り広げられる南山高寿(福士蒼汰)と福寿愛美(小松菜奈)の切なくも美しい恋愛物語は、観る者の心を強く打ちます。
この物語の核心は、二人が出会う不思議な運命です。
愛美の時間が高寿の時間とは逆行しているという設定は、初めて聞くと少し理解しにくいかもしれません。
しかし、物語が進むにつれて、この特異な時間の流れが二人の関係性に与える影響の深さが明らかになります。
高寿が愛美に出会った時、高寿にとっては当然すべてが始まったばかりですが、彼女にとっては彼との関係の終わりを意味します。
この逆転した時間の流れは、彼らの関係を通常の恋愛とは一線を画すものにしています。
特に印象的なのは、二人が共に過ごす「今」の時間の価値を強調している点です。
高寿と愛美の日々は、愛美が高寿の記憶から消え去るまでの限られた時間であることを知っているからこそ、一瞬一瞬が非常に貴重です。
この切なさは、愛美が高寿に自身の秘密を明かすシーンや、二人が一緒にいられる最後の日に至るまで、観る者の心を深く打つものです。
福士蒼汰と小松菜奈の演技もこの映画の魅力を一層引き立てています。
二人の感情の起伏が非常に自然で、愛美の秘密を知った後の高寿の葛藤や愛美の切なさが痛いほど伝わってきます。
特にラストの愛美の視点から描かれるシーンは、彼女の内面の苦悩や愛の深さを感じさせ、深い感動を呼び起こします。
そこで、おすすめするのが再鑑賞することです。
『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』を一度観た後、もう一度愛美の視点でこの物語を追体験することは、まったく異なる感動の旅になります。
初めてこの映画を観た時、あなたも南山高寿の目を通して不思議で切ない恋愛物語を見るはずです。
しかし、愛美の視点で物語を見ることは、最初の鑑賞とは比較にならないほど深い感動を呼び起こします。
初回の鑑賞で物語の真実が明らかになった後、改めて愛美の視点から物語を追うと、冒頭のシーンから彼女の言葉一つ一つ、行動、そして涙が持つ重みが心に深く響いてきます。
彼女の「また明日」という言葉や、高寿に対して見せる微笑みが、彼女が背負っている秘密とその心の重さを物語っているのです。
愛美が高寿との出会いをどれほど大切に思っているか、そして彼女が彼との別れを予め知っていたという事実が、観る者の心を切なくさせます。
特に、高寿が愛美に初めて会った日が、彼女にとっては彼との別れの日であると知った時の感情は、初回の鑑賞では完全には理解できなかった深い悲しみです。
物語の始まりである二人の出会いの日は、実はクライマックスなのですから。
この事実を知った上で映画を観ると、愛美の行動一つ一つに込められた愛と別れへの覚悟が、胸を締め付けます。
愛美の視点で物語を追うことで、彼女が高寿との日々をどれほど大切にし、彼をどれほど深く愛していたかがより鮮明になります。
彼女の笑顔の裏に隠された痛み、彼と過ごす時間の中で見せる小さな喜びが、愛美の愛の深さを物語っています。
また、愛美が高寿との思い出をどのように心に刻み込んでいくかを見ることは、愛に満ちた壮大な物語を再認識させてくれます。
彼女が彼との時間を心に刻みながら、未来へと歩みを進めていく姿は、愛の力を信じさせてくれる、非常に感動的な瞬間です。
『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』を愛美の視点で観ることは、ただの再鑑賞ではありません。
それは愛美の愛と犠牲、そして彼女の心の内側を深く理解する旅です。
この映画は、愛美の視点から観ることで、初めて観た時とは全く異なる、新たな感動と理解を与えてくれます。
そして、この映画は恋愛だけでなく、時間というもの、そして人生における選択とその結果についても考えさせられる作品です。
愛美と高寿の関係を通じて、どんなに厳しい現実が待っていたとしても、愛があれば共に歩んで忘れられない思い出にできること、そして、何よりその瞬間瞬間を大切に生きることの重要性を教えてくれます。
『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』は、ただの恋愛映画ではなく、時間と愛に関する深い洞察を与えてくれる作品です。
何度観ても新しい発見がある、心に残る名作です。
映画『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』はこんな人におすすめ
『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』は、ただの恋愛映画とは一線を画す、時間を超えた愛の物語です。
愛美と高寿の切なくも美しい恋愛を描いたこの作品は、特に以下のような人におすすめします。
まず、深い感動を求めている方には、この映画が心に残る体験を与えてくれるでしょう。
物語の独特な構造は、一見の価値があり、愛の多様な側面を探求しています。
愛美の視点で物語を追体験することで、愛の深さや複雑さを新たな角度から感じ取ることができます。
また、原作ファンの方にも、この映画は見逃せません。
原作の魅力を損なうことなく、映像化に成功しており、登場人物たちの心情や細かな感情の変化が巧みに描かれています。
原作を読んだ後に映画を見ることで、物語の理解が深まり、異なる視点からの感動を得ることができます。
恋愛映画が好きだけど、新しい視点や斬新なストーリーを求めている方にも、この映画は新鮮な驚きを与えてくれます。
時間という概念を巧みに扱った物語は、恋愛映画の枠を超えた、新しい感動を与えてくれるはずです。
そして、何よりも、人生と愛の本質について深く考えたいという方に、この映画は大きな感動を与えてくれるでしょう。
愛美と高寿の時間を超えた愛の物語は、私たちに今を大切に生きること、愛する人との時間の価値を改めて考えさせてくれます。
『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』は、心に残る深い感動を求めるすべての方に、時間を超えた愛の美しさとその切なさを伝えます。
一度観れば、きっと何度も観たくなる、そんな作品です。
【まとめ】泣ける映画が好きなら恋愛映画『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』を観るのがおすすめ
映画『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』は、時間を超えた愛の物語を描いた、心温まると同時に深い感動を呼ぶ作品です。
愛美と高寿の切なくも美しい恋愛物語は、初見の方はもちろん、原作を愛する人や、泣ける恋愛映画を探している人にも強くおすすめできます。
この映画は、ただの恋愛映画とは一線を画す独特な時間の構造を用いて、愛の深さや複雑さを巧みに描き出しています。
愛美の視点で物語を追体験することで、愛の多様な側面を新たな角度から感じ取ることができるでしょう。
また、原作ファンの方には、映像化により登場人物たちの心情や細かな感情の変化が、よりリアルに、より感動的に伝わってくるはずです。
恋愛映画が好きで泣ける映画を探している人にとって、この映画は新鮮な驚きと共に、時間を超えた愛の美しさとその切なさを伝えます。
さらに、人生と愛の本質について深く考えさせられる作品であり、今を大切に生きること、愛する人との時間の価値を改めて考えさせてくれます。
一度観たら、その美しさと切なさに魅了され、何度も観たくなること間違いなしの『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』。
心に残る深い感動を求めるすべての人に、この時間を超えた愛の物語を観て、共感し、感動してほしいです。
泣ける映画が好きな人には、特におすすめの作品です。